rendezvous 3

2018-07-09

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<7/3の続き>
「これで最後」と二人で決めた20分のクール。後ろからぶつかる音の輪郭が、やけにはっきりとしている。どうやら私の125ccは、カレの射程の内を走っているらしい。オーバーレブにかまうことなく坂を駆け上がり、頂点で切り返す2ストロークのエグゾーストをかき消すように、林の中、木魂する咆哮が一気に坂を駆け落ちる。

フープスの出口でまたインとアウトに分かれ、短い直線で音が混ざり濁る。低く小さなテーブルトップを二ついなして、手痛く転ばされた坂の上のいびつな左回りをアウト寄りにラインを描いていく。明るい土の上にまた戻り、一つテーブルトップを越えて、最後まで思い切れなかった三つ連続したコブの一つ目を、飛び跳ねる。

追いすがる4ストロークは、ここでまた排気音を大きく爆ぜてみせた。
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rendezvous 2

2018-07-03

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コーナーのずっと手前から右半身がブレーキングを始めてしまっては、いざ曲がろうとしてもサスペンションが伸び始めて・・・マシンがまったく傾かない。重心の高い、タマの軽い2ストロークフルサイズにこの走りは、致命的だ。浮き砂の吹き溜まる向こうに、砂の固まりが散らばる408コーナー。苦手な左のアウトサイドをゆるゆると回るYZ125、その内側をCRF150RⅡが小さく突いてくる。

フラフラと惰性でカーブを回りきり、ゆっくりと下を向いたフロントタイヤに上半身をかぶせて、右手をめいっぱい捻ってみせる。迫る第3コーナー。真後ろに下がった排気音が、ひときわ強く背中を叩く。

<つづく>

rendezvous

2018-07-02

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あれほど大きく、手に負えないはずの車体が手のひらの中、小指の先ほどに小さくうごめいて・・・自慢のネオンイエローも、よくわからない。少し屈めた背中は、軸と平行のまま、シートの真上からほとんど動かない。それでも迫る4ストロークの破裂音を従え、逃げるように細い高音を引きずり延ばしていく。

すっかり不慣れになってしまった山砂のハードパック。まだ手の内にない125ccは、コーナーのアウトの縁をひたすら大きく回るだけ。そのたびに真っ白なフロントフェンダーが目の前に現れる。インサイドに見える白いくちばしを掠めて立ち上がり、次のコーナーまで押さえ込めるのは、愛機RMに上乗せした40ccのおかげだ。

照りつける午後の太陽に、二つの影が一つに絡まり、土に落ちてはまた離れてく。

<つづく>

頑張れ、高校生!

2018-06-19

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四則計算と一次方程式と。

分数のわり算で分子と分母をひっくり返すくらいの、そんなわずかばかりの記憶しか残っていない。まだ鍛えようのあった脳みそで必死に覚えた公式の数々も、いざ問題が配られると、どれになにを使えばいいのかわからずだったことが、大学ノートに落とした視線の向こうに浮かんでくる。

ドアにもたれた制服姿は、小さな文字で記された数式を目で追いかけ続けている。きっと二度とはお目にかかれないはずのその公式で、解けるものはいったい何だったのだろう。赤い四角で囲まれた中に、今では何のことか思い出せもしない「Σ」の文字が、太く大きく記されていた。

頑張れよ、高校生!中学生の自分が声をかけた。

六月まよえる金曜日

2018-06-08

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水の月に入って一週間、再び金曜日がやってきた。

梅雨入りしてすぐ、陸から南の海へと離れていった前線が、連日、夏の陽射しを届けてくれている。わずか一日降っただけの雨はすっかり土に消えて、アスファルトには照り返しの陽炎が舞い上がる。その光に惑わされて、小指の爪ほどの雨蛙が一匹、灼けたアスファルトに迷い出る。そのアスファルトにあわてて若い稲穂の茂みへと飛んで帰っていた。

朝の冷ややかな空気を、午後になって南風が強く吹き飛ばして、空には積乱雲が群をなして走っていく。そんな梅雨の晴れ間も今日まで、明日にはまた空に雲が張り、南から近づく台風で、吹き降りになるという。

その雨は日曜日の午後から。海から遠い北軽井沢は、もしかしたら前線の端になって、湿った風が吹き溜まるだけかもしれない。スクリーンに映る天気図、その予報に、いつまでたっても迷いは晴れない。

プロフィール

ナノハナ274

Author:ナノハナ274
ただいまモトクロスに夢中!

最近のTEAMナノハナ

adieu...

<これからの予定>
7/14(土):MX408
7/22(日):HERO'S
7/28(土):モトパーク森!?

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