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懐古 3

2018-12-14

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<12/11の続き>
起き上がったRM85Lとコースサイドとの狭い隙間をするりと抜けて、YZ85LWがS字に入っていく。川越市の外れ、入間川の河川敷にあるモトクロスビレッジ。同じ埼玉県なのに馴染みが薄いのは、川越インターを中心にした国道16号線の渋滞のせい。疲れた体で、その中にはまってしまうから、県北の東の端からは、ついつい足が遠のいてしまう。その全体が左回りになるこのコースをカレは・・・・・・ホームにしている。

私が苦手にしているS字も右から左へと静かにこなしていく。その背中を追いかけるよう右手を早くに捻れば、出口の左コーナーでRMのリヤタイヤがアウトに流れる。・・・・・・2レーンある左の複合カーブを右と左、アウトとインとに別れてフープスへアプローチ、折り重なるようにして最終コーナーを立ち上がり、ようやくフィニッシュラインに戻ってきた。

ひとつテーブルを跳び越えてホームストレート、さてと・・・・・・レース再開だ。

<つづく>
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懐古 2

2018-12-11

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<12/6の続き>
モトクロスの神様なんかじゃない。

きっとアイツのせいだ。きっと懐かしくなって、ちょっと悪戯したくなって・・・・・・でも、ちょっと悪戯が過ぎた。だから、ぶつけてきた相手に「ドコ見てんだよ、イテェじゃねえかよ!」と、めずらしく怒鳴りつけてしまった。そのCRF150RⅡもまだ倒れたまま、エキゾーストパイプから煙を上げている。こんな仕業も、まったくアイツらしい。

ただ、いつまでもそんな懐古に浸っているわけにもいかないし、この日のために設えた愛機RM85Lを、ずっと横に寝かせてもいられない。まだ後ろに佇んでいるゼッケン2に向かい、「大丈夫!」と短く目で笑って、黄色い車体に手をかける。先に起きあがったCRFを見送ると、二人して完全に取り残された。

でも、これでゆっくりと・・・・・・サシで勝負ができる。

<つづく>

懐古

2018-12-06

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「大丈夫?」
左のわき腹をさすりながら後ろを振り返ると、青いフロントフェンダー越しに細めた瞳が曇り、静かにこちらをうかがっていた。

曇天の昼下がり、ヒート2。スタート直後の第1コーナー。インベタを狙った二人が揃ってエンスト車に前を塞がれて・・・・・・完全に出遅れた。それでも先頭を走る集団は団子のまま、三つ先のコーナーを立ち上がり、レースは始まったばかり。転倒車にかまうことなく、倒れたマシンに乗り上げて前を行ったとしても、誰も文句は言わない。たとえそれが、仲間のマシンであってもだ。

でも、YZ85LWのカレは・・・・・・それをしなかった。

<つづく>

BRONX BOY 5(完)

2018-12-05

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オープニングのRip It OutからPrasite、Hard Timesと、彼を知るファンがたまらず席を立ち、グラスを宙に突き出して踊り出す。立て続けに3曲披露して、狭いフロア荒れた息づかいがこだまする。そして、たどたどしいMCとともに、ワイヤードの弦を力まかせにダウンストローク。重たいリフを刻みつけて、いきなり2,000 Manが始まった。

半ば強引なリフさばきは、後ろに高く積み上げられたMarshallが音を潰して、上手くごまかしている。Hard Timesと同じくアルバムDynastyに収められた楽曲は、ストーンズのオリジナル。ギタリストらしい選曲も、初めて耳にしたときは「KISSの曲じゃない」とだけ思っていた。この曲の良さがわかるようになった頃、彼はもう、KISSじゃなくなっていた・・・・・・。

ネックを床に叩きつけるような仕草で、伸びやかに歪む連符を奏でるエース・フレーリー。その彼の手にするレスポールが、なぜだか急にぼやけて見えてきた。まばたきをこらえるともう、その姿がステージを彩る青いイルミネーションに溶けていく。それでも滲むにじむ光の中で、Don't you know? I'm a 2,000 manと、ただ繰り返す・・・・・・流れることのない涙とBRONX BOYとともに。

BRONX BOY 4

2018-12-04

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暖色に包まれた4Fのフロアが、KISS ARMYに溢れている。東京ドームで出会ったレプリカも当たり前のようにそこに居て、ぐるりとスマホのレンズに囲まれている。オリジナルに負けず劣らず彼も、ここでは大した人気者だ。CAエリアのチケットと引き替えにカウンターバーでジントニックを受け取り、狭い階段を5Fへと上っていく。透明のプラスチックカップは、100円でいくつも買える代物。口を付けると、甘さだけが残り、アルコールはすっかり氷に負けている。それでも冷たさは体の中を落ちていき、正面のガラス越し、醒めた瞳に六本木の光が映り始めた。

宵に闇が満ちて、ガラスに光る街の灯りを幕が遮る。見下ろす3Fのステージ、その中央だけに青白い照明が落とされている。誰もが食事の手を止め、グラスから指を話すと、聞き覚えのある透きとおったアルペジオが、薄く這う白煙に乗って静かに流れ出した。その物憂げな旋律に合わせるでもなく、フロアの陰から大きなストライドでやってきたのは・・・・・・BRONX BOY。口ひげにサングラスはそのまま、銀色のコスチュームの代わりにSPACE MANのイラストがプリントされたTシャツを被り、Gibsonのオリジナル、タバコサンバーストのレスポールへと近づいていく。

<つづく>

プロフィール

ナノハナ274

Author:ナノハナ274
ただいまモトクロスに夢中!

最近のTEAMナノハナ

2番との対決は制したけど、その代償がマン&マシンに...orz。12月の後半に向けて、どちらもドック入り!?

<これからの予定>
12/22(土):MX408
12/29(土):MOTO-X981

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