Ready to Race!? 7(完)

2014-11-15

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一度交わしたはずのCRF150RⅡが、最後のストレートでまごつくKXの前に出た。2台重なるようにまたいだフィニッシュラインで、“L1”と書かれたボードが光を反射する――。

コーナーというコーナーで行き場をふさがれ、立ち上がりの小さなワダチで思わずブレーキレバーに触れると、近づいた背中がすぅっとまた離れていく。コース中盤におかれたステップアップとロングテーブルトップを続けて大きく跳び上がり、ラストチャンス。折り返す4本のストレートの3本目、同じところでもう一度、同じように仕掛ける――そう覚悟を決めたら、手前でバレてしまわないように最後の右カーブを半分まで丁寧に回ってから、一度だけ強くブレーキペダルを踏みつける。KXのフロントタイヤをアウト側、ワダチの掘れていないコースサイドに向けて、右手が動かなくなるまでスロットルグリップを捻った。半乾きの泥をリヤタイヤが空にはね上げ、車体をふるわせたKXがストレートを加速する。

大先輩は、けして冒険をしない。もっともきれいなラインを選んで、コースを無駄なく駆けていく。最後の右カーブからは一番素直な、真ん中よりも少し左に寄ったラインに乗せて、CRFを走らせる。深くジグザグに刻まれたワダチが、赤いフェンダーを上下左右に激しく揺さぶる。腰を引き、カラダの重心をリヤタイヤにのせて、スロットルは開きっぱなし。軽くなったフロントタイヤが、ゆるい泥の上を弾んでいく――そして、次の左カーブ。インのクリッピングを押さえたのは・・・古びた緑色のフロントフェンダーだった。

レース序盤、激しくぬかるんだS字カーブで、CRFのエンジンを止めてしまったryo。立ち往生が最後まで響いて、チェッカーを3番手でくぐる。そのずうっと後ろ、ただ#50のCRFよりも先に、何番目かのチェッカーを受ける。左ヒザに痛みを残さずレースを終わらせたのは、3月に怪我をしてから初めてのこと、そのままホームストレートからパドックに抜ける砂利の上で、カラダをねじり後ろを見やる。そこに、「やるなぁ。今日はやられた」と、眼光鋭く笑う大先輩が居た。この明るい負けん気は、やっぱり下町の「おいちゃん」だ、たまらない。

iguchi師匠と並んで見つめる表彰台の上、ryoよりひとつ高いところに立つ#311さんが、「ナノハナ」と名指ししてくれたことが、耳にくすぐったくて気分が良かった。
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