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良いこと、悪いこと
2016-01-28
- Category : モノローグ
Tag :
こっちも暖機が必要だな。
ひさしぶりに最寄り駅までの10kmを自転車で走りきり、始発の準急電車に腰を下ろしたところで、左ヒザが鈍く痛み出した。思えば、初めて日暮里の女先生に診てもらったのは、上州の山間でムキになって貸自転車をこいだ後だった。ただ冷湿布を当てて、痛む感覚をごまかしていただけだと言われて、これも初めてMRIの機械の中に半身を入れられて、ヘッドホンから漏れ聞こえる雑で尖った金属音に心細い思いをした。
オイルとバネと、頑丈なフレームで支えてくれるバイクと違って、すべてがカラダに跳ね返ってくる。おまけに動力も、化石燃料に頼るのではなくて、生身の二本の脚だけ。勢い、加速するときには曲げたヒザに力を込めながら延ばす。その繰り返し。駐輪場に降り立ち、ふらつく左足を右足でバランスさせながら、小さな駅前のロータリーを丸くたどっていく。エスカレーターの上、左ヒザがいきなり笑い出した。
ニーイン・トゥーアウトとあぐらと、そして自転車と。「できれば避けたほうがいいですね」と言われたことを、また思い出す。足元から暖気が這い上がってきて、ヒザの痺れが薄らいできた。
ひさしぶりに最寄り駅までの10kmを自転車で走りきり、始発の準急電車に腰を下ろしたところで、左ヒザが鈍く痛み出した。思えば、初めて日暮里の女先生に診てもらったのは、上州の山間でムキになって貸自転車をこいだ後だった。ただ冷湿布を当てて、痛む感覚をごまかしていただけだと言われて、これも初めてMRIの機械の中に半身を入れられて、ヘッドホンから漏れ聞こえる雑で尖った金属音に心細い思いをした。
オイルとバネと、頑丈なフレームで支えてくれるバイクと違って、すべてがカラダに跳ね返ってくる。おまけに動力も、化石燃料に頼るのではなくて、生身の二本の脚だけ。勢い、加速するときには曲げたヒザに力を込めながら延ばす。その繰り返し。駐輪場に降り立ち、ふらつく左足を右足でバランスさせながら、小さな駅前のロータリーを丸くたどっていく。エスカレーターの上、左ヒザがいきなり笑い出した。
ニーイン・トゥーアウトとあぐらと、そして自転車と。「できれば避けたほうがいいですね」と言われたことを、また思い出す。足元から暖気が這い上がってきて、ヒザの痺れが薄らいできた。
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