背高のキオク

2016-07-05

Tag :

燃費も安全性も、さほど気にされることなく、馬力や運動性能を競い合い、それがもっとも美しいとされていた80年代。確かに若いココロは、レシプロエンジンの限界に熱くトキメいていた。

その名を「シティターボⅡ」、ブルドッグの愛称が耳に懐かしいマシンには、「アクセルを全開にすると10秒間、ターボの過給圧を10%上乗せ」する、そんなやんちゃな隠し味が仕込まれていたという。過激も過激、ただその響きに酔えた時代は、メーカーにもユーザーにも何かがあふれていて、その何かに乗ってマシンはどこまでも突き抜け尖っていった。

2ストローク500ccなんていう、今では夢のようなマシンが、平気な顔で通りを流していたあの頃。2000万円も出して買うほどの緻密さには遠く及ばなくとも、補って余りある、荒削りゆえの魅力が4つのシリンダーには詰まっていた。誰もが上を向いて、何でも笑えた時代。ずいぶんでたらめな時代に、それでも楽しい思い出だけがよみがえる。

レンタカーの「トールボーイ」に若造4人が乗り込み、筑波のパープルラインを駆け上がる。いくつめかのカーブをついに曲がりきれず、マシンは縁石を越えて、バンクよろしく山肌に勢いよく乗り上げて、ようやく止まった。運転手を除いた3人全員が、両腕を突っ張って、両目を見開いている。一瞬の間があって、皆が声を上げて笑った。あの日の4人は、まだ今を生きている。パソコンの画面を眺めては、彼らに会いたくなった。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ナノハナ274

Author:ナノハナ274
ただいまモトクロスに熱中!

最近のTEAMナノハナ

秋の・・・で片付けるには、あまりに長い雨の日々。このままではひと月走らないことに...。

<これからの予定>
10/28(土):MOTO-X981

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

QRコード

QR

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ご意見・ご感想はこちらまで

名前:
メール:
件名:
本文: