封印 6

2016-10-09

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ステップから落ちた左のつま先がかろうじて路面をつかみ、そこからもう一度、コースの中に帰っていく。大きく息を吐き出すようにしながら残りをたどってみれば、やっぱり谷田部。きっと乗り手が悪いとわかってはいても、ここの路面は意地が悪い。林の中に広がる曲線は、湿気た路面がぬるっとタイヤを滑らせる。たちまちカラダが強ばり、マシンから勢いを奪い去る。一番低いところから連続した4つのコブを駆け上がり、いびつな「コータロージャンプ」をいなしてようやく、明るい雰囲気の乾いた褐色がまた、ブレーキレバーで押し付けられたフロントタイヤをしっかり受け止める。

南へ高く上った太陽は、雲にさえぎられることなく、たっぷりと陽射しを降り注ぐ。夏が舞い戻ったかのようなパドック、走り終えたカラダは、いつまで待っても少しも冷めてくれない。遅れて出ていったKTM125SXが、割に早めに戻ってきたかと思うと、ヘルメット越しに「やっぱり・・・ダメだった」と苦笑い。新車だって歯が立たなかったんだから、新品のタイヤを履いたぐらいじゃ無理だって。きっと乗り手が悪いんだ、二人でそううなづきながら、ビニール製のイスにカラダを預けて笑っていたら、ちっとも速そうに見えない姿が、コロコロとこちらに向かって近づいてきた。

<つづく>
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