真夏の祭典! 8

2012-08-06

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nakaneさんの右横で、うまくスターティングバーを乗り越える。あとはスロットルが止まったところに右手を固定するはずだったのに・・・二速へ上げた瞬間、車体半分ぐらい前に出られてしまう。左足で三速に掻き上げて、スタート周だけに現れた“仮設”の第一コーナーを右に傾ける準備を始めたRMの前で、#2のCRFは、もう旋回に入っていた。「やっぱり・・・」と諦めかけた背中から、4ストクラブの声が聞こえた気がする。そして、「まだまだ!」と閉じた右手を再び開いた時だった・・・。左の視界が急に暗くなったと思ったら、左ひじに鈍い感触が寄ってきた。満員電車を降りる時に感じる、やわらかな、それでいて強く撥ねつけるような反力が、左半身に広がる。#93、uchinoさんのKTM85SXと接触したのだ。

たった4台なのに、何でまたぶつかるかな・・・レースのあと、二人で大笑いしたけど、いくらでもあるすき間は、まったく見えていなかった。“当たり負け”したのはRM。右手を大きく戻さなかったのが良かったのか、転ばずに踏みとどまったものの、もはや#2の背中は見えなくなってしまった。「フープスまでは・・・」の思いが、再び消えかけた時だ、4ストクラブの海坊主が耳元で叫んだ。「負けんじゃねえぞ!」と。とにかく目の前に居るKTMのリヤタイヤに視線を合わせて、右手を絞り込む。スロットルが止まって、全開。どこまで通用するかはわからないけど・・・このままイケるところまで。気持ちだけはフレディー・スペンサーを追うヤマハのエース、往年の木下恵司だ。

三周目。視界の中、同じ方向を向いているのは、uchinoさんだけになった。それもバックストレートの半分以上離れた感じだ。その瞬間に気持ちが途切れて、一瞬で差が広がる。まともに息をしていなかったのか、頭がぼぅっとしてきて、右手もうまく動かない・・・。すると今度は、スネークヒルで手を振る二人の姿がちらついて・・・すぐに正気に戻る。いつもなら「ダメだ・・・引き離される」が、今日は「何とか差を詰めてやる」になっていた。折れない心にカラダが触発される。おかげで周りに目配せする余裕がない。ただ、橙色のマシンを視界に捉え、離さないようにするだけだ。練習の時とは明らかに違うKTM・・・RMも少しは速く走れているだろうか・・・ぼんやりと考えては、いつもよりたくさん、右手に仕事をさせてやる。

<つづく>
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10/28(土):MOTO-X981

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