The Isle of Man 2

2017-04-14

Tag :

<2016/11/26の続き>
羊の群れがはるか丘の上、のんびり草を食んでいる。アスファルトに跳び出さないよう、短く先を尖らせた石の柵がびっしり路肩にめぐらされ、その端で革のツナギを着たライダーがポリスマンと微笑み話している。ポリスマンの手にはスピードガン。違反切符を渡されるでもなく、ただ「気をつけて走れよ」と肩を叩かれ、レーサーレプリカが彼の背中を乗せて走り出す。そんな古の雑誌のワンカットは、しかし、彼女の紡ぐ言葉や写真に見ることはなかった。

<つづく>

RVFの風

2017-04-13

Tag :

4ストロークV型4気筒。398ccを抱いたトリコロールが、国道の反対車線を加速していく。スクリーンに身を屈め、遙か前方を見据えるAraiのスモークシールドに、陽射しが割れて落ちる。陽は高く上り、アスファルトに濃く小さな影を連れて、低く濁ったエグゾーストが走り去る。どこまでも伸びやかな並列4気筒のそれとはまるで違う、聞き慣れない不揃いに爆ぜる音はしかし、真夏の宵闇によく似合っていた。それも遠い記憶だ。

夏と言うには早すぎる空に、ヒカリが散り散りに眩く、雲を掃いていく。どこかでヒバリの声がしたと思ったら、次の曲のイントロだった。ウインドウを下げて、消えゆく音に耳を澄ませる。頬を触る風は、まだ冷たかった。

春まだ浅き ~後編~

2017-04-03

Tag :

シフトペダルを踏み込み、GROMでアスファルトを蹴り出す。原付二種のゆるい加速が、ほどよい加減で通りを駆ける。空は霞んで、陽射しの輪郭も、路に落ちる陰も、うっすらぼやけて続いてく。法定速度を超えようと流れていけば、襟元のわずかに露わな首筋に風が冷たく触り、ジャケットにくるまれていた温もりが真後ろに剥がれていく。しばらく走って、赤信号の日だまりに停まると、タンクを挟んだヒザの間から、そして肩口に降る陽射しから、のんびりと温もりが戻ってくる。信号が青に変わり、先頭を切って走り始めればまた、首に風が当たり、突き出しているヒザの先から、冷気が伝ってくる。

その繰り返し。

浅き春を泳ぐように、雲ににじんだ陽を仰ぎ走る。

春まだ浅き ~前編~

2017-04-02

Tag :

少し時代遅れな、蛍光オレンジのフリースジャケットの上から、薄いGORE-TEXを羽織る。KUSHITANI製の赤いそれは、しばらくバイクに乗らなくなった知り合いから譲ってもらったもの。一緒に揃えたワタシのそれは、もう色がトンでしまっていて、引き替えに処分させてもらった。シンプルなスタンドカラーに、フルメッシュの裏地。それでも真夏は袖を通す気になれないほど、しっかりとカラダを包むライダースジャケットに、春の陽がやわらかくとまり、ほんのりカラダを温めていく。単気筒エンジンがアイドリングを続ける傍らで、アゴまでジッパーを引き上げて、ゆっくり視線をフルフェイスにくぐらせた。

<つづく>

さらば、ぶいまっくす!

2017-02-20

Tag :

「あのバイク、なんて言うの」
「ん?どれ?」
「さっき、ぼくたちのこと追い抜いていったの」
「ああ、V-MAXかぁ」
「ぶいまっくす?」
「ヤマハの1200cc、軽トラの2台分だぞ」
「速いの?」
「速いさ!さっき、速かったろ?」
「SRVより速いの?」
「はははっ、あっという間に置いてかれちゃうよ」
「一番速いの?」
「ああ、速いと思うよ」
「ぼく、大きくなったらぶいまっくすに乗る」
「おお、そりゃあいい」
そんな憧れだったマシンが生産終了を迎える。北海道からも少し寂しげなコメントが投稿されていた。さらば、ぶいまっくす!

プロフィール

ナノハナ274

Author:ナノハナ274
ただいまモトクロスに熱中!

最近のTEAMナノハナ

海外遠征に向けて、鋭意前倒し中!

<これからの予定>
9/27(水):NCML!

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

QRコード

QR

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ご意見・ご感想はこちらまで

名前:
メール:
件名:
本文: